競馬で高額当選の払戻金を得た場合には税金はどうなるの?

競馬・税金

競馬は16~18頭立てのレースがありますので、競艇や競輪よりも3連単で高額馬券が出やすい傾向になっています。Win5のように数百万円もの配当になることも珍しくありません。しかし、非課税の宝くじと違って競馬の払戻金には一時所得の税金がかかることもあって、高額当選したからといってぬか喜びになることも考えられます。ここでは競馬の高額当選に関する税金について解説していきます。

競馬の税金は一時所得と雑所得に分かれる

競馬にかかる税金は主に一時所得と雑所得に分かれています。一時所得はその名の通り、通常の収入(会社員の給与など)とは別に、一時的に利益を得た所得のことを指しています。

一時的に得た所得とは競馬でいうところの払戻金であり、いくら手元に入ったのかを重要視しています。もちろん、1レースだけに限らず、年間を通しての課税対象になりますので、競馬以外の公営ギャンブルである競艇や競輪の払戻金をすべて合計した金額を算出しないといけません。

悔しいのが的中した馬券の購入費用のみが経費として認められ、それ以外の外れ馬券は一切対象外になってしまうことです。

雑所得は一時的な所得と違い、継続して利益を出す仕組みを整えている人、いわゆる競馬を投資的に事業として捉えている場合に申告できます。雑所得は外れ馬券も経費として計上できるので、一時所得よりも優遇されています。

ただし、毎週のレースを楽しみしている競馬ファンが高額当選を果たしたからといって雑所得に切り替えるのはほぼ不可能といっていいので注意が必要です。

スマホの普及で高額当選の払戻金が身近な存在になった

税金の話になっていちいち面倒だなと感じるでしょうが、近年インターネットを利用した投票が増えており、中央競馬では即PAT(地方競馬も購入可能)、地方競馬ではSPAT4や楽天競馬、オッズパークがあります。競艇や競輪、オートレースもオッズパークやWINTICKETなどでそれぞれ購入可能となっています。

これらはスマホが爆発的に普及しているのも関係あり、公営ギャンブルが身近に感じられるようになりました。「それでも高額当選なんてほとんど出ないでしょ」と感じる人もいるでしょうが、実際にはそうでもありません。

中でも中央競馬にはWin5、SPAT4ではトリプル馬単、オッズパークでは各種ロトがあり、それぞれキャリーオーバーがあるので高額の払戻金を手にすることも不可能ではないからです。特にオッズパークのセレクト形式ではコンピューターがランダムに選択するので、7レースの勝ち馬を当てるロトではキャリーオーバーが億を超えることも珍しいものではありません。

もちろん、当てるのは至難ですが、宝くじと一緒で買わないと当たらないのは事実です。そのためにも万が一当選したときのことを考えておくとどれくらい税金を支払うのか興味が湧くものです。

一時所得で高額配当を手にした場合

競馬には一攫千金の夢がありますが、3連単で100万円を超えることはすでに目新しいものではありません。一番大きな配当を得るにはやはりWin5でキャリーオーバーが出た場合といえるでしょう。

Win5でキャリーオーバーが無い場合でも億を超える配当はでますが、よほど大穴が2レースほどからまない限り、到底無理な配当といえます。現実的に大穴を手広く賭けるには購入金額もかなり必要といえます。

では計算しやすいように、Win5で1億円もの配当が的中した場合の一時所得の税金をみていきましょう。

5レースの勝ち馬を当てるのがWin5ですが、2口以上賭けることもあまりなく、同着でもない限り基本的に1通りしか存在しないので、購入金額は100円(1点)とします。Win5で100円なんてありえないと感じるでしょうが、的中した配当に賭けた購入金額になるので、Win5にトータルで5,000円ほど投入したとしても、50点買いなだけで的中したのは1点でその購入金額が100円ということになります。

一時所得の計算式

馬券購入金額…100円

払戻金…100,000,000円(1億円)

特別控除額…50万円

一時所得の計算式は、(払戻金-馬券購入金額-特別控除額)×1/2 となります。

実際に上記の例でみると、(1億円-100円-50万円)×1/2=49,749,950円(約4,975万円)となりました。

これに年間所得に応じた税率をかけて算出していきます。4,000万円を超える場合には45%の税率となるので、所得税の金額が22,387,477円(約2,240万円)となります。

平成25年以降は復興特別所得税が付加されますので、1.021(102.1%)をかけていきます。これによって22,857,614円(約2,286万円)が税金となるのです。結構取られるのがわかります。

普通に家が買えそうな金額を税金として徴収されるので、だれもが申告したくないと考えるのも無理はありません。しかも自分の予想で当てたのに、何もしない国に税金を取られるのは癪に障るといえるでしょう。

ただし、これほどの金額になると税務署も黙って見過ごしませんから銀行口座を調べられてすぐに申告漏れに気づきます。インターネット投票は履歴が残ってしまうので、致し方ないといえます。

競馬で確定申告なんて知らなかったという人も実際に多いですから、申告漏れ程度ならいいものの、分かっていて申告していないとみなされると悪質だと判断されてしまいます。税務署の心証がかなり悪くなるので注意してください。

雑所得の場合

雑所得は競馬を投資と考えて継続した利益を出すという、一種の事業として捉えます。たとえば自動購入ソフトを使い、予想が的中すればその配当率を考慮して次のレースなどに分配して購入する、もしくは翌日(翌週)に持ち越して購入金額に替えるようにし、ほぼ毎回レースを購入して年間の利益を出す仕組みを作ることです。

これは国税庁も認めているので、競馬用の自動購入ソフトを使って毎週のように毎レース購入していけば雑所得として申告できる可能性があります。もちろん、多額の利益を挙げないといけませんが。

なお、国税庁は一般の競馬愛好家は一時所得に該当すると明記していますので、いくら毎週競馬で馬券を購入したとしても、ノートやエクセルで収益をまとめているだけでは雑所得として扱われないといえます。税務署で相談するといいかもしれませんが、基本的に競馬の馬券購入は一時所得という考えが税務署にはあるので、一概に通用するとは言い切れません。

一般的なサラリーマンの雑所得はFXやビットコイン、アルバイトなどの副業がメインといえます。ちょっとした小遣い稼ぎで得た収入は雑所得として申告しないといけません。

雑所得は年間20万円を超えると確定申告の対象となります。計算式をみていきましょう。

雑所得の計算式

年間の払戻金累計額…500万円

的中馬券の購入金額…150万円

年間の外れ馬券金額…400万円

 

まず年間の払戻金額がトータルで500万円と分かりやすく挙げてみます。その払戻金となった的中馬券を購入した金額が150万円です。そしてそれ以外の外れ馬券が400万円あったとします。

500万円-(150万円+400万円)=-50万円

このように50万円の赤字となってしまいました。雑所得では赤字になると税金はかかりません。しかし、一時所得の場合をみてみましょう。

(500万円-150万円-50万円(特別控除))×1/2=150万円

この150万円が課税対象額となってしまいます。一方では税金がかからないのに対し、こちらでは150万円もの大金が税金の対象となるのはやはり外れ馬券が経費になるかどうかです。

まとめ

競馬で高額の払戻金を手にした人は、税金を納めなければなりません。競馬の払戻金は一時所得と雑所得という2通りの税金からなります。どちらがお得かといえば、外れ馬券を経費にできる雑所得で確定申告したほうが税金面で有利といえます。しかし、雑所得は継続した利益を出せる仕組みが必要ですので、一般的な競馬ファンは一時所得で申告する必要があるでしょう。

雑所得では外れ馬券で赤字になった場合、税金はかかりませんが、これが一時所得になると課税対象額が大幅に増えてしまいます。競馬で高額の払戻金を手にした場合は、一時所得として確定申告するように心がけましょう。